3月にワタクシの住んでおります東大和市市内で講座を行います。
講座のテーマは、今年の大河ドラマに合わせて徳川家康です。

おそらく、日本中でいま、家康関連の講座やらガイドやら企画が目白押しじゃないかと
思います。
そちらでは合戦とかお城とか、そういった話がテーマになるんじゃないかと思うんですが、
ワタクシの講座では「そもそも家康のルーツって何なん?ドラマ見たけど、徳川じゃなく
松平って言うてるよね?芸名なん?ほんで、何で今川家の人質になんかなってるん?」
みたいな、家康&その原点のお話をしてみたいと思います。
「有村架純ちゃんを、手作りウサギでコロッと落とすテクニック。知りたいわぁ」
いや、それは知らんがな。
そういう話は放っておきなさいよ。
まぁ、瀬名姫(築山殿)のお話はしますけどね。
実は同じテーマの講座を、昨年の12月から今年の1月にかけて神奈川県大和市
図書館の講座で行ってまいりました。ほぼほぼ市民の方限定だと思ったので、告知
はコチラではしませんでしたが、おかげさまで主催者様からはアンケートの評判も
上々だったとのご報告を受けております。
今回は2時間1回のみの講座ですので、内容を絞ってお話することになりますが、
お時間、ご都合のつく方はぜひ足をお運びくださいませ。
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大河ドラマ「どうする家康」が始まりました。
ワタクシも先月から家康関連の講座などが入っているもので(ていうか大河ドラマが
家康なので)、第1話を楽しみにしておりました。
1話目を見終えた感想としましては、桶狭間の戦いからスタートするのが意外と
いうか、もう少し今川家の人質時代を扱うのかなと思っていました。そうすると、大坂
の陣まで入らないという逆算なんでしょうかね。
ストーリーとしては仕方ないのでしょうけど、野村萬斎さんの今川義元がまさに太守
という貫禄があったので、1話で退場はもったいないと思いました。
ワタクシは大河ドラマで戦国大名を扱う場合、主人公の大名もさることながら、その
家臣団が魅力あるキャラクターに描かれるかどうかが作品を左右すると考えていま
す。今回もそこを注目しておりましたが、1話目を見る限り適材適所で期待できそう
な雰囲気です。
さて、そんな中で「あ、やっぱりココは触れなかったな」と思った箇所がありました。
まぁ、尺の関係でしょうがない。
でも家康を理解するにはけっこう大きいポイントだと思うので、ドラマには登場しな
かった家康エピソードをご紹介します。
今川家の人質時代。家康と一緒に食事をしていたのが平岩親吉(岡部大)、鳥居
元忠(音尾琢真)、そして伴虚無蔵・・・もとい石川数正(松重豊)の3人だけだった
ので、当時の家康の周りに家臣は少なかったんだな、人質だからな・・・と思えちゃい
ますが、実際にはもっといて、「徳川実記」によれば家臣28人、雑兵50余人が付い
ていたとあります。中には人質となった当時7歳の家康の遊び相手として、6歳の
阿部徳千代もいました。徳千代は後に阿部正勝と名乗り家康を支えます。幕末に
老中として活躍した阿部正弘のご先祖です。
遊び相手といえば、もう1人。
当時、今川家では家康の他に相模の北条家からも人質を取っていました。これは
今川・北条・武田と3国で軍事同盟が結ばれていたからです。
人質になっていたのは北条家3代当主・北条氏康の四男氏規です。
氏規は血統的には今川義元の甥にあたり、義元の母の寿桂尼が養育に当たって
いました。
義元の子氏真には兄弟がいなかったので、家康、氏規ともに人質というよりは今川
一門衆として養育されたと考えられています。年齢は家康の3歳下ですが、当然
一緒に遊んで過ごしていたことと思います。
後に秀吉の小田原攻めの時、氏規は北条方として韮山城で奮戦しますが、家康の
説得により開城します。幼少期に共に過ごした間柄で、なにか去来するものがあった
のかもしれません。
学校の日本史では小田原北条家は滅亡したことになっていますが、実際にはこの
氏規の子氏盛が江戸時代に1万石を賜って河内国に狭山藩を立藩。明治維新
まで存続しています。
義元の命令により大高城へ兵糧を運んだ、家康率いる松平軍ですが、大高城を目
指す前に寄ったところがありました。それは家康の実母・於大の方がいる阿久比城
でした。家康は3歳のときに分かれた母親と16年振りに再会できたのです。
於大の方は家康の父・広忠と離婚したのちに阿久比城主の久松俊勝と再婚しま
した。しかし、そのあとでも家康のことを案じ、手紙や衣服など送ることを欠かさな
かったといいます。
於大の方は俊勝との間に3男2女を生んでいました。家康にとっては異父弟妹になり
ます。家康は3人の弟(康元、康俊、定勝)とも対面し、今後は兄弟として手を取り合
っていこうと松平の姓を与えました。
これが久松松平家であり、多古藩、松山藩、桑名藩、今治藩などに分かれて江戸
時代を通じて幕府を支えてゆきました。
50代以上の方だと覚えていらっしゃるでしょうが、以前NHKに松平定知というアナウ
ンサーがいました。「歴史への招待」の進行などをされていましたが、松平という苗字
から「お殿様アナ」なんて言われてましたね。
この松平アナの出身が久松松平家でした。もう少し詳しく言うと、久松松平家の分家
の旗本のご出身とか。
久松松平家は明治維新以降、苗字を松平から久松に戻しました。しかし、松平アナの
ご先祖はそのまま松平を名乗ることを選んだのだそうです。
ということで、第1話では触れられていなかった家康エピソードを書いてみました。
話の展開だと家康の父広忠はこのまま未登場でしょうが、母親の於大の方はいずれ
出てくるような気がします。

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全日本テレビドラマオレデミー大賞、年間大賞の発表です。
あぁ、そんなドラマもあったなぁー的に振り返ってみてください。
10位
マイファミリー TBS 4月期 二宮和也、多部未華子、賀来賢人、濱田岳ほか
9位
silent フジ 10月期 川口春奈、目黒蓮、鈴鹿央士、夏帆ほか
8位
パンドラの果実 科学犯罪捜査ファイル 日テレ 4月期 ディーン・フジオカ、岸井ユキノ、ユースケ・サンタマリアほか
7位
PICU 小児集中治療室 フジ 10月期 吉沢亮、安田顕、木村文乃ほか
6位
石子と羽男 そんなコトで訴えます? TBS 7月期 中村倫也、有村架純、赤楚衛二ほか
5位
カムカムエブリバディ NHK 前期 上白石萌香、深津絵里、川栄李奈、オダギリジョーほか
4位
エルピス 希望、あるいは災い フジ 10月期 長澤まさみ、真栄田郷敦、鈴木亮平ほか
ストレートな感動作「silent」や「PICU」は素直にランクインさせておきました。
ただ、ワタクシの嗜好としては「石子と羽男」みたいな会話劇が好きだし、「パンドラの
果実」は「怪奇大作戦」とか「Xーファイル」みたいな要素があって、こういうのは推し
ちゃいます。
「カムカムエブリバディ」は近年の朝ドラでは「あまちゃん」と双璧をなす面白さでした。
誰も言わないんだけど「みのるさん」「いさむちゃん」の兄弟は、呼び方を含めて小津
安二郎監督へのオマージュだと思うんですよ。
3位 おいハンサム!! フジ 1月期 吉田鋼太郎、MEGUMI、武田玲奈ほか
今期のコメディでは深夜枠を含めてもナンバー1。令和の価値観と昭和の価値観が
見事に融和されてます。吉田鋼太郎パパが自宅でくつろぐ、赤いカーディガンのファッ
ション最高!続編を期待します。
2位 初恋の悪魔 日テレ 7月期 林遣都、仲野太賀、松岡茉優、柄本佑ほか
会話劇は上位に来ますね。さらにこのドラマは主人公たち4人の性格がかなり複雑。
解りづらい設定だけに苦手な人は1話観てイヤになるだろうけど、最初にマズイと
思ったパクチーが慣れるとクセになるようなものですね。コレは毎週観るというより
一挙に全話ブッ通しで観た方が面白いかもしれない。
1位 鎌倉殿の13人 NHK 全期 小栗旬、小池栄子、山本耕史、大泉洋ほか
圧倒的面白さ。このドラマの成功の一つとして、会話は全て現代語という点にあると
思っています。大河ドラマだからと時代がかったセリフ廻しでは、登場人物の魅力が
あそこまで出なかったでしょう。俳優さんたちは史実の歴史上人物を踏襲しながらも、
そこを越えた魅力を出すことでドラマを面白くするのであり、その辺りはさすが三谷
幸喜さんの脚本だと思います。
大河ドラマ史上稀にみる闇落ちダークサイドの主人公・北条義時。スターウォーズの
ダースベイダーを思わせました。そして個人的には30年来大好きな歌舞伎役者で
ある坂東彌十郎丈の知名度が一気に上がったことが嬉しいです!
「新選組!」「真田丸」「鎌倉殿の13人」と、回を重ねてどんどん面白くなってきている
三谷大河。たとえば、関東管領と関東公方が対立し、さらに山内上杉や扇谷上杉が
対立する、関東の室町時代あたりを三谷さんだったら面白く、かつ分かりやすく描いて
くれるんじゃないでしょうか。数年後に太田道灌あたりを主役にいかがでしょう?
深夜枠
3位
量産型リコ テレ東 7月期 与田祐希、藤井夏恋、マギー、田中要次ほか
2位
階段下のゴッホ TBS 10月期 SUMIRE、神尾楓殊ほか
1位 ザ・タクシー飯店 テレ東 4月期 渋川清彦、宇野祥平、高木雄也、神戸浩ほか
「ザ・タクシー飯店」はテレ東お得意のB級グルメ系列のドラマですが、その先駆的作品
「孤独のグルメ」を追っていける作品だと思います。なんといっても渋川清彦がいい。
まぁ、廻る店が街中華のみという縛りがありますけどね。
主演男優賞
小栗旬 「鎌倉殿の13人」
主演女優賞
深津絵里 「カムカムエブリバディ」
助演男優賞
草彅剛 「拾われた男」
助演女優賞>
夏帆 「silent」
脚本賞
鎌倉殿の13人美術賞
恋せぬふたり NHK 1月期
撮影賞
エルピス 希望、あるいは災い主題曲賞
「タクシードライバーブルース」 酔蕩天使 「ザ・タクシー飯店」
特別賞
「TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇」 NHK 7月期

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群発頭痛もここ一週間でていません。ようやく頭痛期間を越えたようです。
正月は頭痛の恐怖に怯えることなく、箱根駅伝をテレビ観戦できそうです。
ありがたや。
テレビの話が出たところで、今年10月期のオレデミー大賞発表です。
10位
祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録 日テレ 土 22:00
9位
クロサギ TBS 金 22:00
8位
アトムの童 TBS 日 21:00
7位
ファーストペンギン 日テレ 水 22:00
6位
親愛なる僕へ殺意をこめて フジ 水 22:00
5位
ザ・トラベルナース テレ朝 木 21:00
4位
拾われた男 NHK 火 22:00
「祈りのカルテ」 新人研修医が大学病院内のいろいろな診療科を回る話。
それと平行して玉森裕太演じる主人公の、実の父親と義理の父親との話が
メインになっていて、この辺りの伏線の張り方は良かったと思います。オモチャ
の電車とかね。原田泰造演じた広瀬がなぜ医者になるのをやめたのか、それが
もう少し丁寧に描かれると良かったかな。でも、サウナが好きという設定には
笑いましたw。
「クロサギ」 山下智久版のドラマは観ていないので、比較はできません。
今作は三浦友和や山本耕史、船越英一郎、宇野祥平らの脇がよかったですね。
坂東彌十郎の出演は鎌倉効果だと思いますが、30年来の彌十郎ファンとしては
認知度が一気に上がったことが嬉しいです。
「アトムの童」 面白いと思うんですけど、ピンチ→逆転→ピンチ→逆転という展開
はこのドラマ枠の「半沢直樹」以降の常套手段で、ちょっと先が見えちゃう。小さな
おもちゃ会社が時代の最先端のゲーム業界に打って出るというストーリーも、「下町
ロケット」と重なったかなぁ。神田伯山のナレーションは芝居がかりすぎて、返って
聞き苦しい。
「ファーストペンギン」 「あな番」などでけっこうトリッキーな役柄の印象が強い
奈緒ですけど、こういう正攻法も全然いけるじゃん、と思いました。ダメおやじからの
再生という役は、堤真一の右に出る者はいないですね。梅沢富美男のド昭和の漁協
組合長っぷりもね。
「親愛なる僕へ殺意をこめて」 猟奇殺人とかグロくて痛々しくてちょっとイヤと思った
んですが、話の展開がスピーディーで引き込まれました。でも、殺し過ぎ。
山田涼介は二重人格の明るい方が良かったかな。門脇麦がめっちゃ怖い。
「ザ・トラベルナース」 これはもう中井貴一の巧さが全てですね。ストーリー的には
それほど特筆するモノはないんだけど、とても安定感があります。これはネット情報
なので鵜呑みにはできないのですが、「相棒シリーズ」がそろそろ終わりに近づいて
いるので、その後釜にコレをシリーズ化させる計画があるやなしや・・・とか。
そう考えると中井貴一のシズカさんは、水谷豊の右京さんとキャラが似てますね。
「拾われた男」 俳優・松尾諭の自伝ドラマ。その論役を仲野太賀。これは観たく
なりますよね。ほぼ実話とのことですが、俳優修業編、恋愛編、兄弟葛藤編と、それ
ぞれに見どころがあって面白かったです。特に後半の兄弟編ですかね、良かったのは。
兄役の草彅剛が絶品。アメリカに渡って、そのまま不法滞在を続け15年音沙汰なし。
そして脳梗塞で倒れ半身マヒとなって、弟(仲野)に迎えにきてもらう。すっごい複雑な
設定ですけど、それをサラリと演じていたのが返って胸を打ちました。
3位 silent フジ 木 22:00この手のドラマって苦手なんですけど、観入ってしまいましたね。今期ドラマの№1という
評価もわかります(ココでは違いますが)。ろう者と聴者という二つの視点を丁寧に描いて
いて、また俳優さんたちが非常に丁寧に演じていたように感じました。ドラマって、登場
する人が全部善人だとなんかウソ臭くなってしまうんだけど、この作品では敢て登場人物
すべて悪意のない人にすることで、ろう者と聴者のお互いの視点を余計な伏線を張らず
に描こうとしたのかなと思いました。川口春奈も目黒蓮も良かったですが、夏帆がスゴイ。
生まれつきのろう者という設定で、まったく喋らず手話だけで心理描写を表現しきった
のは、ちょっと感動しました。
2位 PICU 小児集中医療室 フジ 月 21:00北海道の小児治療という、かなり限定されたシーンでのドラマでしたが、けっこう残酷
な場面もあったり、シリアスに描かれていたと思います。まぁ、北海道の現実については
まったくの外野ですが。ワタクシ自身、集中治療室ではないけれど、幼少期に入院生活
をしていたので、ちょっと同情的なポイント加算もあります。主演吉沢亮演じる志子田と
安田顕の植野室長の子弟関係のようなやりとりが良かったです。安田顕は北海道出身
なだけに、なんか北海道医療を語るセリフにも説得力がありました。
1位 エルピス 希望、あるいは災い フジ 月 22:00最初、予告CM見たときは「エルビス」と見間違って、勝手にプレスリーをリスペクトする
コメディーかと思ってたのですが、第1話を観て「違うなぁ」と思いました。
いくつかの実際の事件をつなぎ合わせたフィクションとのことですが、今期のドラマの
中ではテーマや演出も最もトガった作りだったのではないかと。冤罪事件を描くうち、
テレビ業界と政界の忖度構造に触れていくという辺り、どの程度真実味があるのか
わからないけど、こういうドラマが作られるってことは、そういうことがなきにしもあら
ずってコトなのかな。
テレビ業界に翻弄されながらも真実に近づく局アナを長澤まさみが好演。さらに
ボンボン育ちでさほど仕事に情熱を持っていなかった所から、冤罪事件を追ううち
に寝食忘れてのめり込んでゆくAD役の真栄田郷敦がスゴイ。この人、すごく芝居が
上手いんだ、と改めて感心しました。あらためてこの人の顔のパーツを一つ一つ
よく見ると、目とか口元とか、千葉ちゃんよりも叔父さんの千葉治郎(矢吹二朗)さん
に似てる・・・と思ったのですが、いかがでしょう?
深夜枠
3位
推しが武道館にいってくれたら死ぬ TBS 土 26:30
2位
闇金サイハラさん TBS 火 25:28
1位 階段下のゴッホ TBS 水 24:58TBSが上位独占となりました。テレ東の「孤独のグルメ」は殿堂入りなので。
1位の「階段下のゴッホ」は絵がテーマ。絵っていうのは本当に魔物だと思います。
真剣に向き合えば向き合うほど、命を削られるような気がする。ワタクシも多少絵を
描いて生きてきましたけど、それでも描いてるときは愉しいんですよね。そういう絵を
描く魅力と苦しさを、このドラマはよく観察していたと思います。
主演男優賞
吉沢亮 「PICU 小児集中医療室」
主演女優賞
長澤まさみ 「エルピス 希望、あるいは災い」
助演男優賞
真栄田郷敦 「エルピス 希望、あるいは災い」
草彅剛 「拾われた男」
助演女優賞
夏帆 「silent」
美術賞 アトムの童
撮影賞 エルピス 希望あるいは災い
主題曲賞
「赤と青」 ROTH BART BARON 階段下のゴッホ
今期のドラマは面白い作品が多かった印象です。選外でも「最初はパー」の市川
猿之助の元反社の新人漫才師役は良かったし、殿堂入りの「相棒21」はまだ継続
中ですが、亀山刑事(寺脇康文)がやはり一番しっくりきます。
結果としてフジが上位独占。どのドラマについても、丁寧に作られた印象でした。
これらを踏まえて、年明けに2022年オレデミー大賞年間大賞を発表いたします!


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