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江戸城のまじない

ひと月以上記事の更新が出来なかったのには理由があって、11月になってすぐに
群発頭痛の頭痛期に入ってしまったからです(涙)。
今回は頭痛が起きるのがたいてい夜なので、昼間の仕事には支障がないのですが、
夕食後から発作が起きるので夜には何にもできないんですよね。唯一効果のある
頭痛薬レザトリプタン様のお世話になっていますが、コレも一回9錠しか処方してもらえ
ない。病院へ行く時間も限られるし、早く群発期が過ぎ去ってくれるのを待つ日々です。

そうした中でも、ボチボチとまち歩きガイドなども復活してきております。
11月中頃には日大商学部校友会様からのご依頼で、江戸城をご案内してきました。

江戸城0
江戸城大手門前

江戸城に行かれた方は多いと思いますので、特に書くこともないのですが、今日は
ツアーのお客様にわりと好評だった「江戸城のおまじない箇所」をご紹介します。
昔の人はよく縁起を担いだり、厄災除けの呪(まじな)いをしたものですが、天下に
威風を示す江戸城でもそれは変わらなかったということです。

江戸城7

こちらは皆さんよくご存じの鯱(シャチ)です。大手門の櫓門は戦災で焼失してしまった
のですが、コチラの鯱は焼け残って門内(桝形)に置かれています。
鯱は虎の頭に魚の胴体をもつ空想上の生き物ですが、火災の際には口から水を吐く
といわれています。なので、火災除けとしてお城などの屋根に乗っかっているんですね。
(まぁ、結果的にB29の焼夷弾には勝てなかったワケですが・・・)

江戸城8

同じくこちらは門内の壁ですけど、屋根瓦の下にウネウネとした波型の飾りがある
のが見えますね。
これを湾(のたれ)といいます。日本刀の刃紋にも「湾れ刃」というのがありますが、
やはりこのような波型です。
これも水に関係するデザインを用いて、火災除けの縁起担ぎとしています。

江戸城9

これは江戸城内にある数少ない当時の建築物の一つ、同心番所の屋根瓦。
巴紋が描かれています。オタマジャクシが3匹いるようなデザインの紋ね。
巴は水流を表しているともいわれています。これも火災除けの意味があります。
まぁ、当時の建造物にとって火災は一番の大敵ですから。

では、火災以外のおまじない。

江戸城10

みなさん、よくご存じの天守台。
江戸城は家康、秀忠、家光と3代に渡ってそれぞれ先代の天守を破却し、違った
天守閣を作りました。
家光の天守閣は明暦の大火で焼失してしまったので、4代将軍家綱は新しい天守を
建てようと先ず天守台を作らせました。それがコチラ。
ところが家綱の叔父にあたる会津藩主保科正之が「泰平の世の中に天守閣など無用。
そのお金を江戸復興にお使いなさい」と申し上げて、家綱もその意見をくみ取り、天守
閣は建てられませんでした。なので、当時から現在まで天守台のみが残っています。

で、その天守台に登ってみると、石垣の一つにこんなモノが。

江戸城2

五芒星(☆)が刻まれている石があります。
何の意味があるのかは不明ですが、まじないの一種と云われています。
これはいつでも見られますが、案内板なども無いので知っている人と一緒じゃないと
探すのは難しいかな?

もう一つはお堀端。
大手門から平川門にかけて、お堀が角切りになっている場所です。

江戸城4

歩道に近い石垣石の一つに・・・

江戸城5

「南無阿弥陀仏」と刻んであります。
ちょうど鬼門に当る場所だからでしょうか。
ここは歩道からもよく見える場所なので、ご存じの方も多いかもしれません。

ワタクシが知っている江戸城のおまじない箇所は以上です。
他にもご存じの場所があったら、教えてください。

ところで、石垣に刻んだマークとしては、各大名の刻印が有名ですが、それとは別に
またおまじないでもない刻印があるのをご存じでしょうか。
それは「几号水準点」というマークで、明治初期に高低測量を行うために設けた基準
となる測量点のこと。大きな石造物などほぼ恒久的にその場所に在り続けるであろう
というようなモノに刻んであります。
漢字の「不」に似たマークを刻むのですが、これを見つけるのを楽しんでいる方も
いらっしゃるので、江戸城にもある几号水準点を最後に載せておきましょう。

1つ目は大手門の高麗門の下。

江戸城1

ココは比較的目立つのでよく知られてますが、もう1つは見逃しがち。

江戸城3

ちょっとわかりづらいので、赤丸で囲ってあります。
これは天守台の角にあります。
江戸城に行ったら、見つけてみてください。

では、頭痛が治まった頃に、また。


「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」



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[ 2022/12/14 ] 史跡へゴー | TB(0) | CM(0)

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