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韮山・江川代官屋敷を訪ねる

前回の記事から1ヶ月近くが経ってしまいました。
江戸楽アカデミーの講座があったりして、なかなかブログに手が回らなかったのですが、
ようやく落ち着きましたので再開することにいたします。

私と江戸検一級同期で、伊豆に別荘を持っていてほぼそちらに生活の拠点を移している
Oさんという方がいるのですが、「こっちに遊びにきて史跡廻りでもしないかい?」という
お誘いをうけました。
そこで先日、他の一級同期の仲間たち数人と伊豆へ行ってまいりました。

伊豆といえば、当ブログでも関係が深い場所が韮山です。
幕末に狭山・多摩地域の代官を務めた江川太郎左衛門の本拠地です。

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ワタクシ、修善寺までは行ったことがあるのですが韮山は初めてで、ようやく行くことが
できました。

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こちらが代官屋敷。
千鳥破風の立派な玄関ですね。
ただし、ここからは見学者は入れません。裏の土間から入館します。

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かなり広い土間です。
ここから邸内に入れます。
昔は屋敷の奥まで公開されていたそうですが、屋敷の痛みが多くなってきたため、現在は
資料が展示している一部の部屋が公開されています。

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坦庵(太郎左衛門英龍)さん愛用の品々・・・というよりも、作成した品々。
中央の脇差も坦庵さんが作ったというのですが、刀身?柄?鞘?
何にしても、器用な人だったのですね。

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こちらは甲州を探索したときの有名な自画像ですね。
現物は初めて見ましたが、けっこう大きい絵だったのですね。
隣りにいるのは斎藤弥九郎でしたっけ?
ほっかむりをして、いかにも「潜入するゼ!」感が出ているところが好きですww

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上の2枚の絵は坦庵さんが描いた「農兵調練の図」だそうです。
韮山塾では、こうやって坦庵さんが絵で見せて塾生を指導していたのだそうです。
大砲などを使っていますから、農兵というよりも幕臣や他藩士の塾生に西洋戦術を指導して
いたときの絵ではないでしょうかね。

あ、コレはちょっと面白いなと思ったモノです。

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「角打ち」・・・つまり射撃訓練をしたときの的ですね。
15間(27m)の先から2寸(6cm)四方の的を撃ったものだそうで、上が韮山塾の塾生。
いろいろな藩から塾生が集まっていたことがわかります。
下は江川家の手代・手附。後に大坂から新選組たちを乗せて引き引き上げてきた「富士山」
の艦長となる望月大象、戊辰戦争で榎本艦隊の輸送艦「長鯨」の艦長になる松岡(柴)弘吉
の名前が見えます。
で、この的を奉納額にしているのが面白いと思いました。弘化2年(1845)正に奉納角打ち
を行なって、鎮守社に奉納されたものだそうです。

日野の八坂神社に残る天然理心流の奉納額を思い出しました。

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コチラは木製の施条機械です。

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つまり、銃身や砲身の内側にライフルを刻むための機械だそうです。
このライフルがあることによって、弾丸はより遠くへ正確に飛んでいくわけで、坦庵さんもこの
研究に打ち込んだようです。
しかし、銃身にライフルを刻む技術というのはとても困難なものらしく、幕末期においては
国産銃でのライフルは製造できなかったようです。
幕府は神奈川領事フィッシャーを通じ、アメリカ政府にライフル銃製作機械を発注しようとしま
したが、「他国に容易に渡すことはできない」と断られます。当時としては最先端の兵器技術
だったのですね。
東大和市に残る「農兵銃」は、一見スナイドル銃に見える国産小銃ですが、残念ながら銃身に
ライフルが刻んでありません。当時の国産技術の限界です。

ところで坦庵さんといえば、「日本パン作りの祖」としても知られています。

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こんなデッカイ「パン祖の碑」がありましたよ。
石の台座に天然木を立てて、さらに石で笠を乗せてあります。
書を書いているのは徳富蘇峰です。
生きていた時代も違うし、どんな関係があるのでしょうか・・・?

で、コレがその「江川パン」。

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坦庵さんが作ったレシピに忠実に作ったモノらしいです。
これが硬いんだ、すっごく。
まぁね、硬くて当然なんですよ。坦庵さんは兵糧の代りとしてパンに注目したワケですから。
要はカンパンだと思えばいいんです。
たぶん、坦庵さんが作ったパンはコレよりももっと硬いモノだったんじゃないかと。
今、復刻して売られているのはソレよりもマイルドな仕上がりになっているのだとは思います。
パンよりもビスケットを想像した方がいいかもしれません。
口の中の水分を全部もっていかれますから、お飲み物とご一緒が正解です。
スープなどに浸して食べるのも、いいかも。

世界遺産の「韮山反射炉」は、また次回の記事で!

「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」



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コメント一覧

#1586 カンパン
江川パン初めて見ました。私が行った時は売ってなかった!
もし次行く機会があったら絶対買って、その硬さを己の歯で経験したいです。
#1588 甚左衛門さま
江川パンは代官屋敷ではなく、反射炉のショップにありました。
甚左衛門さんはご存知かもしれませんが、江川の(というより実際にパン作りの修行をした柏木総蔵の)レシピには、卵とか砂糖も書いてあるので、菓子パン的なものも作っていた可能性が高いらしいですね。そっちも食べたい!

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