1月に行ったところ 川瀬巴水展

1月にはもう1ヶ所、展覧会に行きました。
立川高島屋で行われていた「川瀬巴水展」です。

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「誰じゃ、ソレ?」
という方のために、ちょっとご説明いたします。
まぁ、ウィキれば一発なんですけどね。

川瀬巴水(かわせはすい)は大正~昭和20年代にかけて活躍した木版画家です。
江戸時代の浮世絵の技法を生かした作風で、「最後の浮世絵師」とか、その作品の
ほとんどが風景画のためか「昭和の広重」と呼ばれた人です。

巴水の師匠が鏑木清方、清方の師匠は水野年方、年方の師匠が月岡芳年、そして
芳年は大人気浮世絵師・歌川国芳の門弟ですから、巴水は国芳の流れを汲む最後の
浮世絵師でもあると言えるでしょう。
ただ、この系図を見ると、芳年以降は人物画を多く描き、特に清方は美人画を専門に
描いています。清方の門弟には伊東深水もいますよね。
(※深水は朝丘雪路のお父さんでもあります。グランパ!)
ところが巴水は人物画が得意ではなかったようで、歌川広重や小林清親の風景浮世絵
を研究して、その道を究めていったようです。

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江戸時代に庶民文化の中心にあった浮世絵ですが、明治以降西洋画などに押されて
衰退の一途を辿ります。
巴水の絵を見ると、建物の描写などは実に写実的で現代的な表現です。しかし、木の枝
や、その枝に積もった雪などはどこか浮世絵の表現を彷彿させるものがあります。
このあたりが国芳からの系統を受け継ぐ作風なのでしょう。

実はワタクシも巴水のことを知ったのはつい最近、6年ほど前のこと。
国際浮世絵学会が主催する「国際浮世絵大会」というイベントが都内でありました。
原宿にある浮世絵専門美術館「太田美術館」のHPでこの告知を知り、さらに大会テーマが
「国芳 没後150年」だったので、国芳ファンのワタクシは聴講に行ったのであります。
学会の理事長が浮世絵研究の第一人者・小林忠先生で、その講演だけでも感激モノだった
のでありますが、他にも学芸員や大学院生など若い世代の研究者の国芳研究の話を聴く
ことができて、とても勉強になりました。
その講演者の中の一人に、アメリカのテレビ脚本家・監督・プロデューサーのレネ・バルサー
という人がいました。彼は有名な巴水のコレクターだということで、通訳を交えながら巴水の
魅力について語ってくれましたが、これがワタクシが巴水を知る最初になりました。

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巴水の絵は昭和20年代くらいまではイベントのポスターや、雑誌の表紙になるほど人気は
高かったようですが、彼の死後は次第に忘れられていったようです。
ところがバルサーさんのような外国人の目に留まり、コレクションされるようになり、日本でも
再評価されるようになったとのこと。
よくあるパターンですね。外国人に「これ、いいよ」って言われて、気付かされる。
写楽然り、若冲然り、なんだかなー (by阿藤快)

ワタクシもそれからポツポツと、巴水の絵を見かけることはありましたが、今回のように一斉に
彼の絵を見るのは初めて。
色のぼかしなど、木版画の手法に感心するのもさることながら、その時代背景が大正・昭和
初期なので、ノスタルジックな趣もありどこか郷愁をさそいます。ワタクシの親世代の人たち
が見れば懐かしく感じることもあるのではないでしょうか。

ここで、巴水と、彼が絵を学んだという歌川広重の絵を、同じ場所を描いた絵で見比べて
みましょう。場所はお江戸日本橋。

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歌川広重「名所江戸百景 日本橋雪晴」 安政3年(1856)

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川瀬巴水「日本橋(夜明)」 昭和15年(1940)

浮世絵100年の変化であると同時に、江戸から東京の100年の変化でもあります。
橋も変わり、家並みも変わったけれど、間違いなく同じ場所。
このように時代の違う場所を2枚の絵で見比べてみるのも楽しいですね。

まぁ、現在の日本橋は空も見えず、画題にもなりはしませんが。

メガ83

モチのロン、コレ↑はフィクションですが、現代ならば、それはそれで需要があるかも。


「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」



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