正月を過ぎてから、なかなかに忙しかったのですが、それでも出かけたところはあり
ましたので、今回はそんな場所を書いておきます。
「里正日誌」については、文久から明治初年までは一通りご紹介してしまいましたので、
新展開を模索中であります。
昨年11月頃に、飯田橋の印刷博物館で行われた
「武士と印刷展」の
招待券をもらっていたのですが、忙しかったのもあってすっかり忘れておりました。
「武士の展覧会といえば、刀や甲冑がおなじみです。しかしそれだけではありません。
意外なことに、印刷物を作らせた武士たちがいます。その代表は徳川家康です。
徳川家康没後400年を経た今、本展覧会では、改めてその印刷事業をとりあげます。
同時に、特に戦国時代や江戸時代の武将、将軍、藩主で印刷物を製作させた人たち
にも焦点をあて、武士による印刷物を幅広く展示します。」(チラシ裏の紹介文より)
江戸時代の印刷物というと、浮世絵やよみうり(かわら版)といったものが、すぐに
思いつきますが、それらは町人文化と呼ばれるものです。
武士階層・・・特に藩主クラスのセレブリティになると、自分の行った研究・学問を活字
なども用いて出版しているんですね。江戸時代の大名ってのは、けっこう学者みたい
な方が多いんです。
まぁ、外様大名や御三家だと幕政にも参加できないし、学術や芸術くらいしかやること
がないってこともあるんでしょうけどね。
ワタクシが展示物の中で一番見たかったのは
「雪華図説」という本でした。
これは下総国古河藩第4代藩主の
土井利位(どいとしつら)という殿さまが出した、雪の
結晶の研究書です。
土井利位は大坂城代時代の天保8年(1837)に大塩平八郎の乱を鎮圧。その後、京都
所司代を経て老中に就任。天保の改革では水野忠邦を補佐し、水野が失脚した後には
老中首座となって幕府の財政再建に貢献するなど、けっこうなやり手だった殿さまです。
こういう仕事のデキる人が、実は一番大好きな趣味は雪の結晶のスケッチだったという
のが、なんかオタクっぽくていいじゃないですか。
写真では見たことがあったのですが、実物は175×120mmと小さい版だったのが意外
でした。制作が天保3年なので、忙しくなる前に作ったんですね。
写真撮影ができないので、クリアファイルを買いました。

殿さまが小うるさい家老に隠れて、こんな細かい絵をチマチマ描いていたのかと、それ
を想像するだけでも楽しいではないですか。
「萌え~」とくるでしょ?
ところで、なぜこの展覧会の招待券を持っていたかというと、この展覧会のイヤホン
ガイドをしていたのが、テレビの歴史番組のレポーター・コメンテーターでおなじみの
「お江戸ル・ほーりー」こと堀口茉純さんだったんです。
彼女とは江戸検1級に合格したときの同期生同志。
で、同期生の仲間にと、招待券をいただいたワケで、そんな経緯からもチケットは無駄
にできなかったのであります。(イヤホンガイドの料金はちゃんと払いました^^)
とてもイイものが見られました。ほーりー、ありがとう!
イヤホンガイドの解説も聴きやすかったです。

そこまでは研究しておりません。

「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」


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