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新選組漫画132

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5月といえば、日野市では新選組のシーズンです。
今年の「新選組まつり」は9日、10日。パレードなどがあり、本陣や八坂神社前が
一番盛り上がるのは10日です。ところが、今年ワタクシは都合が悪く10日に日野に
行けません。
悔しいんで、GWに入ってすぐ、日野の新選組関連ポイントに行ってきちゃいました。

土方歳三資料館では、毎年この時期だけ歳さんの愛刀和泉守兼定の刀身を展示
してくれるのですが、今年はさらに近藤勇局長の刀も特別展示しています。
その公開初日(5月2日)にワタクシ見てまいりました。
・・・というコトで、こんな漫画です。
刀には武士の魂が宿る、と言いますからナ。

IMG_0802a.jpg土方歳三資料館

今回展示の局長の刀は丹波守藤原照門
近藤さんの刀といえば長曽禰虎徹(現存せず)が有名ですが、照門はワタクシは初めて
聞きました。
近藤さんが形見代りに親戚の家に預けてあったモノだそうで、個人所有のため今まで
表に出てくることはなかったそうです。

長さは2尺1寸9分ということで、案外短いなという印象です。
説明によれば、近藤さんが実戦のために自分用に短めに刷り上げてあつらえ直した
ものということです。ということは、屋内戦用か、あるいは肩を狙撃された以降に直した
ものかもしれません。
鞘は真っ黒で、柄巻はひねり巻きという間の狭い巻き方。幕末に流行った巻き方だ
そうです。鉄の透かし鍔がなんかオシャレでした。

なんでも最近は「刀剣乱舞」とかいうゲームの影響で、日本刀がすごい人気なんだそう
ですね。どうりで、本屋の雑誌や歴史コーナーに日本刀の本が多いワケです。
そうしたゲームから来たファンもやって来るため、土方資料館も昨日(4日)は入館3時間
待ちという時間帯もあったそうです。
スゲー・・・ッ!
ワタクシが行った2日は、混んでるとはいっても並ばずに入館できたし、ゆっくりと展示品
を観賞することができました。よかった・・・!初日に行って!

ところで、同じく土方資料館に行った方がTwitterでツブやいていたことなんですが。
その方のそばにいたお客さんが、「兼定が大事!土方歳三には興味ないから」って
言ってたそうなんです。若い方だったようなので、「刀剣乱舞」のファンなのかな?
それが説明してる館長さんの前でだったらしいんで、投稿した方は激怒りでした。

コレ、本当だったら悲しいですよね。
ゲームやアニメで刀に興味を持つのはいいと思うんですよ。
ワタクシも歴史が好きになったきっかけは、テレビ時代劇ですしね。
オリジナルの二次使用や、キャラクター化だけの世界で遊んでいるのなら、そのスタンス
でもいいでしょうけど、資料館に行って実物を観賞するのであればもう一歩進んだアプ
ローチをしなければいけないとワタクシは思います。
そこに展示してあるものは、ゲームのキャラクターではなく、歴史的な資料だからです。
別に新選組を理解しろとか、歴史を好きになれとは言わないけれど、ゲームやアニメ以前
に、こういう事実と現物がある、ということをわかって欲しいですね。
それを踏まえた上で、またゲームやアニメの世界に行くと、違った感想を持つのではない
かな、と思うのですが。

日野には他にも新選組関連の資料館として、佐藤彦五郎新選組資料館井上源三郎
資料館
などがあります。
彦五郎資料館には歳さんのもう一本の刀、越前康継が期間限定公開中。こちらは刀身の
中子に葵御紋が入っていて、歳さんが松平容保公から拝領したものだそうです。
源三郎資料館には近藤さんが井上松五郎さん(源さんの兄で、勇のアニキ分)に贈った
大和守源秀國の刀もあります。

ワタクシ、日本刀のことについては詳しくないのですが、けっこう興味を惹かれるのが
彦五郎資料館にある佐藤彦五郎の太刀として展示してある一本。
無銘なんですが、やたら長く、重さも3kgもあるそうです。
刃こぼれしてるし、刀身にキズもついているんですが、ものすごい迫力があるんですよ。
というのもこの刀、「武州世直し一揆」クリック!)や八王子宿で起きた薩摩浪士捕縛
の「壺伊勢屋事件」で彦五郎さんが実際に使っている刀なんですね。
そのようなストーリーがあるからこそ、オーラが漂って見える気がするのでしょう。
郷土史に深く関わっている一本ですね。

9、10日の新選組祭りの日は人も多いでしょうが、いろいろなイベントがありますので
人がある程度分散して、各資料館はGW中ほどの人ではないかもしれません。
新選組や幕末に関心のある方はぜひ、どうぞ!

DSCF7139a.jpg
佐藤彦五郎新選組資料館


「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」



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[ 2015/05/05 ] 新選組漫画 | TB(0) | CM(4)

実用と美と

ゲームの影響ってスゴーイ(笑)
実物を見たとゲーム仲間に誇示して満足するのもご自由、
しかし観覧のマナーは守るべきでしょう。

書店の店頭では、刀剣関連の雑誌・書籍が花盛りですね。
豪華な写真や名刀伝説の類いを多く載せていても
日本刀の発達史や初歩的鑑賞術に触れていないものは
あまり信頼できない感じがします。

丹波守藤原照門は新刀、関鍛冶の著名な刀工ですね。
展示品は反り浅め・中切先・刃文は直刃or互の目入り湾れ?と想像しています。
ものうち付近の研ぎ減りはありましたか?

彦五郎さんの刀、きれいに研ぎ上げることも可能でしょうに、
敢えて損傷を残しているところにグッと来ます。
[ 2015/05/06 19:43 ] [ 編集 ]

東屋梢風さま

以前からの刀剣ファンは、最近のブームを「ついに時代が追い付いてきた!」と感じているのか、「あー、もぅそーじゃないんだよ、ほっといてくれよ!」と思っているのか、どちらなんでしょうね。

ワタクシは今まで、あまり刀には興味をもってこなかったので・・・これから少しは勉強したいと思っています。
刀そのものよりも、むしろ「〇〇のときに✕✕が使っていた」というようなストーリーが好きなので、だから佐藤彦五郎さんの刀に惹かれるのだと思います。

なので、兼定も刀身そのものも無知ながら美しいとは思いますが、柄巻が擦れて摩耗している所なんぞに、グッと来てしまうのです。
[ 2015/05/07 21:31 ] [ 編集 ]

むらまさ

確かにゲームの影響は馬鹿にできません。もちろん基本的な閲覧の心遣いができない奴らは論外ですが。

コンピューターゲームの古典的名作に「ウィザードリィ」というのがあります。海外の作品なのですが、その中に何万分の一の確率で手に入る「むらまさ」という武器があります。そもそも日本刀というものがゲームに登場した一番最初の例だと思うのですが、その強さは圧倒的で、「日本刀すげえ」という物凄い印象を受けました。これはこのゲームをやった人にしかわからない感情かもしれませんが。とにかく私にとって、武器の王様といえば、今だに、この「むらまさ」でして、一度は本物を拝んでみたいと思っています。
[ 2015/05/16 22:02 ] [ 編集 ]

甚左衛門さま

「むらまさ」は「村正」がモデルなのでしょうね。徳川家が忌避したという妖刀ですね。
やはり、存在感など他の刀と違うのでしょうか。

日本刀は武器でもあるし、工芸品でもあるし、美術品でもあるし・・・一つの道具を極限までに昇華させるのが得意な、いかにも日本らしいものの一つかもしれないですね。
[ 2015/05/17 12:01 ] [ 編集 ]

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