2020年もテレビドラマを見倒していきたいと思います。
先ずは1月から3月にかけて。私が鑑賞した連続ドラマの本数34本。もちろん
実際にはそれよりも多くのドラマが放送されていたワケですが、その中から
作品賞を10本セレクト。
あくまでも、ワタクシがチョイスするオレデミー賞です( ̄^ ̄)ゞ
10位
知らなくていいコト 日テレ 水 22:00
9位
悪魔の弁護人 御子柴礼司 フジ 土 23:40
8位
トップナイフ 天才外科医の条件 日テレ 土 22:00
7位
アライブ がん専門医のカルテ フジ 木 22:00
6位
病院の治し方 ドクター有原の挑戦 テレ東 月 22:00
5位
スカーレット NHK 月~金 08:00
4位
絶対零度 未然犯罪潜入捜査 フジ 月 21:00
以上、10位から4位まで。
今期のドラマ全体の特徴は、やたらと医療・病院系ドラマが多かったことですね。
やっぱり人間の命と向き合うということで、視聴者の共感を得るストーリーが作り
やすいということが医療ドラマ多作の原因ですかね。
これだけ多いと差別化も難しくなってくるワケで、かつては主人公も外科医が多
かったものですが、外科医以外のお医者さんが主人公となるドラマも最近は増え
てきたようです。
その中でも今期異色だったのは、テレ東の
「病院の治し方」ですね。
実際にあった話を元に、赤字経営に陥った病院を再建させるという話。元々この
枠はビジネスドラマを作っているので、この作品も経営面から見る切り口です。
実話が元になっているというのもありますが、スーパードクターが出てくるわけでも
なく、民間病院も企業のひとつなんだという視点に徹したドラマでした。
主人公の有原を演じた小泉孝太郎は、こういう二世院長みたいな役はピッタリです。
あと、怪優役の多い高嶋弟政伸が久しぶりにフツーの人の役でしたw
「スカーレット」はラストに向かって、あんな重い話でいいんだろうかと思いましたね。
たいていハッピーエンドというか、予定調和で終わるのが朝ドラ。これから仕事や
家事に向かう前に、明るい気持ちでいきましょう!的な作品が多かっただけに、
どこかで「きっと武志(伊藤健太郎)と骨髄の型が一致する人がみつかるよ・・・」と
思っていた方もいたのではないかと思いますが、厳しい現実を迎えたままのラスト目が
となりました。朝ドラもユルい設定から脱却しつつあるということなんでしょうか。
それと、今回の主演はすでに実績のある中堅・戸田恵梨香だったのが良かった。
これまで、20歳そこそこの新人に近い俳優を起用することが多い朝ドラでしたが、
「てっぱん」や「あまちゃん」「ひよっこ」のように時間経過が少ないドラマならいいの
ですが、「べっぴんさん」とか「半分、青い。」のように終盤中年以降を演じなければ
ならないドラマは、20歳そこそこの俳優さんはキツイと思うんですよ。
ヘタすると自分より年上の俳優さんが子供役になったりして。
舞台だったらこういうのもアリですが、映像は細かい所まで目が行ってしまうのでね。
BSで「おしん」を放送してましたけど、あれって田中裕子から中年以降は音羽信子に
チェンジ。最近では「カーネーション」が尾野真知子から夏木マリにチェンジした例が
ありますが、ああいう主役交代はアリ寄りのアリ(by 千鳥)ですね。
3位 病院で念仏を唱えないでください TBS 金 22:00
2位 心の傷を癒すということ NHK 土 21:00
2位と3位も医療ドラマ。今期の傾向がわかりますね。
「病院で念仏を・・・」実際に救急救命室に袈裟を着た坊さんがいたら、これほどの
嫌がらせはないと思いますが、命を救う側と見送る側の両方の視点を持つキャラと
いうのは新鮮だったかも知れません。ストーリーの縦軸として松本(伊藤英明)と
宮寺(泉谷しげる)の過去や、濱田(ムロツヨシ)、三宅(中谷美紀)のキャラクターも
よく描けていて、各所に見どころがありました。
たぶん見ていない人が多いと思うんですけど、
「心の傷を・・・」は地味ながら佳作。
大坂・淡路大震災後に、被災者の心のケアに尽力した精神科医の手記をドラマ化
した作品です。事実がベースにあるということと、過度な演出を排して静かな構成で
作られた画面に返って引き込まれました。
主演の安医師を演じた柄本佑が素晴らしい。あれだけ押さえた演技でありながら、
観ているコチラに深く入り込んでくる感じ。名演です。
1位 テセウスの船 TBS 日 21:00
最後まで真犯人がわからず、過去と現在がパラレルワールドのように繰り返される
展開など、純粋に「次回が楽しみ」と思わせる連続ドラマの王道でした。
こういう「犯人はこの中にいる!」みたいな展開のドラマは、いかにもソレらしい人物
が配置されていて(このドラマでは笹野高史とか麻生祐未とか)、ハイ、それは違い
ます、この人が犯人です!という展開になりますね。
で、その真犯人があまり登場してなかった人物だったりすると、「意外かもしれない
けど、そりゃねーだろ!」と視聴者に騙された感が残るだけになってしまいます。
テセウスの真犯人も、ややソレに近いモノがありましたが、騙された感が残らなかった
のは、真犯人を探すことだけではないストーリー展開の面白さがあったからでしょうね。
まぁ、この手のドラマはあとで考えてみると小さな矛盾がポコポコでてきたりするワケで、
たとえば母親(榮倉奈々)は事件の後、生まれた子供がだんだんと心(竹内涼真)に
クリソツになっていくのを不思議に思わなかったのかな?とか。
でも、そんなツッコミ所も越えてドラマが面白かったのは、自分の産まれる以前の両親
って見てみたいという、多くの人が持っている興味みたいなものだったのではないで夜に
しょうか。映画の「バック・トゥ・ザ・フーチャー」と同じですね。
深夜枠
3位
伝説のお母さん NHK 土 23:30
2位
死にたい夜にかぎって TBS 火 25:28
来世ではちゃんとします テレ東 水 25:35
1位 コタキ兄弟と四苦八苦 テレ東 24:12
NHKがまさかの「勇者ヨシヒコ」を!?と思わせたのが
「伝説のお母さん」。ドラクエの世界
の実写ドラマ化、パロディーとギャグ満載・・・とそこまではヨシヒコと同じ(予算はコチラが
上)ですが、実は幼児保育の問題などがテーマとなっていて、ただのおふざけドラマでは
なかった所がNHKですかね。前田敦子は今まで出演したドラマで一番良かった。
「来世ちゃん」はオトナのぶっちゃけ本音ドラマ。太田莉菜が出演しているせいか、同じよう
なテーマの「ラブラブエイリアン」を思い出しました。
「死にたい夜にかぎって」、賀来賢人は「ニッポンノワール」よりこういうキャラの方が好き。
山本舞香も見る度にいい芝居をする。
「コタキ兄弟」はこの枠で「まほろ駅前番外地」以来の傑作じゃないですかね。
古舘寛治は、どこにでもいそうな感じがするけど、なんとなく挙動不審ないつも気になる、
そんな人。その彼が滝藤賢一とともに主演。マジメだが不器用な古舘兄と、遊び人だが根は
ナイーブな滝藤弟、この2人がレンタル兄弟オヤジをやるっていうんだから、面白くないワケ
がない!
それと、2人の行きつけの喫茶店「シャバダバ」に勤めるサッちゃん役の芳根京子がいい。
たぶん、「表参道高校合唱部!」以来の良さではないかと思います。
主演男優賞
柄本佑 (心の傷を癒すということ)
主演女優賞
清野菜名 (シロでもクロでもない世界でパンダは笑う 日テレ 日 22:30)
助演男優賞
松下洸平 (スカーレット)
重岡大毅 (知らなくていいコト)
助演女優賞
高畑淳子 (アライブ がん専門医のカルテ)
芳根京子 (コタキ兄弟と四苦八苦)
主題曲賞
家入レオ「未完成」 (絶対零度 未然犯罪潜入捜査)
美術賞
ハムラアキラ 世界で最も不運な探偵 NHK 金 22:00
撮影賞
ペンション 恋は桃色 フジ 木 25うぃ:25
世間では「恋はつづくよどこまでも」あたりが人気あったようですが、私的には佐藤猛と
上白石萌音のキャラがどうも苦手。深夜枠では「この男は人生最大の過ちです」も設定や
キャラが面白いと思ったんですが、中だるみがあったように感じました。「恋は桃色」には
ワタクシの敬愛する細野晴臣御大が出演されていてビックリしました。
さて、4月に入りましたが、中国武漢発生新型コロナウィルスの勢いが止まりません。
ドラマも新番組の撮影が間に合わないのでしょうか、旧作の再放送を放送している
ところもあります。
とにかく、早く終息してくれることを祈るばかりです。
外出しないで、ドラマを観ましょう。
「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」


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