4月期の地上波連続ドラマは31本(当社調べ)。
面白いドラマが多く、好調のシーズンだったように感じました。
その中からワタクシが選んだ作品賞10本がコチラです!
10位
ツバキ文具店 鎌倉代書屋物語 NHK 金 22:00
9位
フランケンシュタインの恋 日テレ 日 22:30
8位
4号警備 NHK 土 20:15
7位
火花 NHK 日 23:00
6位
母になる 日テレ 水 22:00
5位
犯罪症候群 season1 フジ 月 23:40
4位
緊急取調室 テレ朝 木 21:00
「ツバキ文具店」 メールやLINEが全盛の昨今、わざわざ書簡で、しかも代書を頼んでまで
出す人なんてどれだけいるのだろう?ていうか、それで商売が成り立つのか?などと言う
のは野暮ですかね。鎌倉が舞台となるとそういうアナログ世界もアリなのかなと思えてしま
います。鎌倉にはいい意味で時代に逆行する時間が流れているようです。
ドラマは主人公(多部未華子)が、今は亡き祖母(倍賞美津子)と向き合うシーンが多く、作
品全体がやや重く感じました。美津子コワイんだもの。
「フランケンシュタインの恋」 ネットでも言われてましたが、フランケンシュタインというより
「綾野剛の怪物・マタンゴ」とした方がピッタリでしたね。死者から再生された人というより、
キノコの菌によって不老不死となった人の部分が大きかったので、特にフランケンにこだ
わる必要はなかったのではと思いました。怪物である自分を淡々と受け止め、その中で
生きる目的を見つけようとする綾野剛の演技は良かったと思います。
「4号警備」 危険人物の役柄が多い北村一輝が冴えないおっさん警備員を演じ、相方の
窪田正孝は空回りしていた「ラスト・コップ」よりもしっかりとハマったコンビを見せてくれ
ました。このコンビに中盤から阿部純子が入り、チームとしての面白さも出てきたように
感じました。警備員のドラマというとオールドドラマファンは「ザ・ガードマン」を思い出し
ますが、全然違うテイストのドラマでしたね。続編希望。
「火花」 原作は読んでいないのですが、ドラマは面白かったです。特に主人公の先輩
漫才師を演じた波岡一喜が良かったですね。敢えて破滅、破滅の方向に行ってしまう人
って、クリエイティブの世界には必ずいますね。そんな先輩に最後は説教する常識人の
主人公も、結局は芸人を廃業。難しい世界ですね。全編を通してオールロケーション
だったせいか、日常生活感にリアリティがあったのも良かった。
「母になる」 第1話を見て、かなりシリアスな今後の展開を予想したのですが、案外
重い話にはならず力を抜いて見ることができました。沢尻エリカについては昔、「1リット
ルの涙」で号泣させられまして、その後で「『別に…』事件」があったものですから、「オレ
の流した涙を1リットル返してくれよ!」と思いましたが、演技レベルはさすが高いです
ね。ただ、今回は完全被害者のエリカ様に真っ向から対立する小池栄子の存在がピカ
イチ!ほぼ加害者といってもいい立場ながら、エリカ様にファイティングポーズをとり続け
る栄子の強引なキャラが、ドラマを面白くしてくれました。
「犯罪症候群」 WOWOWとの共同制作とのことで、それまでのこの放送枠のドラマとは
全く違ったテイストの作品でした。主人公の過去とか、事件の展開とか、ものすごく重くて
救いようがない話ですが、ワタクシ案外こういう「やりきれない」系の暗い刑事ドラマは
好きです。続編をWOWOWで放送したようですので、地上波でもぜひ放送してくだされ。
「緊急取調室」 2シーズン目ということで、安定の作り。まぁ、主人公の刑事が天海祐希
で、脇を固めるのが大杉漣、小日向文世、でんでん、田中哲司といった布陣だから、どん
な作り方をしてもフツーに面白くはなりますわな。加えて今シーズンから大倉孝二が敵役
としてレギュラー入り。たぶん、さらにシリーズは続くと思われますので期待します。
3位 リバース TBS 金 22:00湊かなえらしいミステリードラマ。ただし、原作とは若干の違いもあるようです。ダサダサの
内向的なサラリーマン(さらにリストラ)という主人公を演じた藤原竜也が好演。武田鉄矢
は金八先生を引退した後も、若者の前に姿を現すと相当のプレッシャーを与える存在感
ですね。ドラマの結末としては、いきなりでてきた窃盗団の話とか強引で唐突な印象は
否めませんが、それまでのストーリーや人物像の描き方は良かったです。
最終回で「夜行観覧車」の杉咲花、「Nのために」の窪田正孝がカメオ出演。こういう遊び
は大好きです。
2位 小さな巨人 TBS 日 21:00「半沢直樹」と同系列の、日曜劇場お得意のドラマですね。ちょっと横山秀夫の警察ドラマ
にも似た内容で、こういうのは大好物です。ただ、ドラマとして「半沢直樹」にちょっと及ば
ない感じが絶えずあったのはなぜでしょう?やはり、主演の長谷川博己と堺雅人の違い
でしょうか?結局、ドラマを引っ張っていたのは香川照之が「敵なのか?味方なのか?」
という所と、顔芸だったような気がします。
1位 CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 フジ 火 21:00田中哲司が「緊急取調室」とゴッチャになってしまう以外は、今期のドラマの中で一番
面白かったですね。やや、アクションシーンに頼りすぎていると感じないではないですが、
小栗旬と西島秀俊のコンビはもっと見ていたいと思いました。1話完結形式でありながら
何も事件は解決してない、との批判もあったようですが、そういうやりきれなさがリアリ
ティを生み、ドラマに奥行きを持たせると思うのですがねぇ。ワタクシは好きです。
シーズン2を期待したいのですが、ああいうラストシーンだと望みは薄いかな?
続いて深夜枠ですが、今回は4作品です。
3位
SRサイタマノラッパー マイクの細道 テレ東 金 24:52
2位
100万円の女たち テレ東 木 25:00
同
架空OL日記 日テレ 水 25:29
1位 きみはペット フジ 月 26:35ラップは好きではないんだけど、「サイタマノラッパー」は私の好きなロードムービーだ
ったので、面白かったです。主演の3人は全く知らない俳優さんでしたが。
「100万円の女たち」の野田洋次郎はほぼ棒読みでしたけど、それが主人公のキャラ
に合ってましたね。松井玲奈は見るたびに演技が上手くなっている気がする。
「架空OL日記」はバカリズムワールド全開。面白いなぁ、バカリズム。
「きみはペット」は期待してなかった分、意外に面白かったです。主演の入山法子は
なんとなく昔の小林麻美を彷彿させるトコロがあると思うのですが、そう思ってるのは
ワタクシだけですかね?スミマセン。
各個人賞など。
主演男優賞
綾野剛(フランケンシュタインの恋)
藤原竜也(リバース)
主演女優賞
沢尻エリカ(母になる)
助演男優賞
波岡一喜(火花)
助演女優賞
小池栄子(母になる)
新人賞
ブルゾンちえみ(人は見た目が100パーセント フジ 木 22:00)
美術賞
怪獣倶楽部(TBS 火 25:28)
撮影賞
CRISIS 公安機動捜査隊特捜班主題曲賞
「棒人間」 RADWINPS (フランケンシュタインの恋)
「怪獣倶楽部」はたった4話で終わってしまったのが残念。もっとも、あれだけ完成度の
高そうな怪獣の着ぐるみは、深夜枠では毎回作れないでしょうけどね。本郷奏多や
柄本時生など「ウルトラ第1期」をほぼ知らない俳優ばかりでドラマを作っているのも
面白い試みですね。最終回に「アンヌ隊員」ことひし美ゆり子が出ていたのはファン
サービスですね。ワタクシ、ひし美サンには「ちょっとトホホ」な思い出があるのですが、
それは言わないでおきます。
「人は見た目が・・・」や「ボク、運命の人です」は、妄想シーンの入れ方やエンディング
のダンスなど「逃げ恥」を意識してるように感じました。でも、そう柳の下にドジョウは
何匹もいませんやね。
「孤独のグルメ」は6シーズン目ということで殿堂入り。ランキングに入れませんでした。
でも、東大和市のお店を取り上げてくれたので、嬉しかったです。

アレって街中で歩いてるときに掛けるモノじゃないスよね?

「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」


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