一部で人気。恒例の、オレデミー大賞選考会。
4月期視聴した地上波連続ドラマは26本でした。
その中から、入賞したドラマはこちら!
10位
ラヴソング フジ 土 21:00
9位
トットてれび NHK 土 20:15
8位
世界一難しい恋 日テレ 水 22:00
7位
重版出来! TBS 火 22:00
6位
99.9 刑事専門弁護士 TBS 日 21:00
5位
火の粉 フジ 土 23:40
4位
コントレール 罪と恋 NHK 金 22:00
「ラヴソング」 設定は良かったと思うんです。吃音少女がハンデを乗り越えて
音楽に自分の生きる道を見出すという話は、悪くない。でも、それがいつのまにか
喉の病気の話になる、手術の成功率メチャ低いとかいいながらCM明けにあっさり
成功している、最後になぜかサクラが部屋を出ていく・・・等々話の展開がブレ過ぎ。
「トットてれび」 黒柳徹子の半生のドラマ化ってことで話はシンプルですが、
テレビジョン草創期の裏側の様子がわかり、面白かったです。満島ひかりは髪型
以外は真似していないのに、徹子サンにしか見えないのはサスガ!それにしても森繁
が最後に出た「徹子の部屋」って、本当にあんな放送事故みたいだったんですか?
「世界一難しい恋」 「あさが来た」以来の波瑠ちゃんの主演作ということで期待しま
したが、ドラマの展開はほとんど大野智社長からの目線だったので、やや期待ハズレ。
非常に良かったのが社長秘書の小池栄子。恋愛偏差値の低い大野社長に、次々と
課題を出したり、ダメ出しをしたり・・・。まるでS女秘書の調教プレイじゃないですか!
「重版出来!」 この手の業界モノって、その業界の中を知る人が見ると「おいおい、
そりゃねーべサ」って話が多いと思うんですよね。ワタクシもついついそういう目で見て
しまったので、世間さまよりも辛い評価になりました。実際、あんな主人公みたいな編集者
がいたら、集中して仕事できませんわ。
「99.9」 キムタクの「HERO」の二番煎じ感は、どうしてもぬぐえませんね。松潤の深山
弁護士は「変わり者」というキャラを出したかったのでしょうが、あんなにヘラヘラしていては
変わり者を超えて変出者です。細かいギャグも多すぎなんじゃないかと。
「火の粉」 住むところは選べても、お隣さんは選べない・・・いやぁ、怖い話です。ユー
スケはピッタリの配役。騙されやすいダメ夫の大倉孝二、厳格ながら真実が見えてない
義父の伊武雅刀、そんな家族にテッテー的にディスられる嫁優香。とても極端な話では
ありますが、だんだんと無気力に追い込まれてゆく優香嫁が怖かった。
「コントレール」 恋愛ドラマは苦手なワタクシですが、これだけ人物や展開を丁寧に書いて
いただけると、その世界観に引かれていきます。ラストで完全に終わったように見えるアヤ
(石田ゆり子)とリョウジ(井浦新)ですが、内面にメラメラと嫉妬の炎を燃やし続けている
佐々岡(原田泰造)の存在もあり、なんとなく今後の展開もあるように感じました。
3位 僕のヤバイ妻 フジ 火 22:00出てくる登場人物がみなエキセントリックで、ぶっとんだ展開の連続で落ち着かない印象
はありますが、あれだけぶっとんでるとかえって爽快。特に主演の木村佳乃のキレキレ
ぶりは良かったですが、後半はちょっとパワーダウンしてしまいましたかね。
2位 グッドパートナー 無敵の弁護士 テレ朝 木 21:00コメディータッチのドラマに主演の竹野内豊と松雪泰子がうまくハマっていました。弁護士
モノではあるけど、法廷シーンなどはほとんどなくて、竹野内・松雪の元夫婦という設定
をとことん書いた展開が良かったのだと思います。竹野内豊のこういう二枚目半的な役
をもっと見てみたいです。
1位 ゆとりですがなにか 日テレ 日 22:30 このドラマの素晴らしいところは、主演の3人(岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥)はもちろん
のこと、吉田剛太郎、安藤サクラ、太賀など脇のキャラも十分に見せる芝居が用意されて
いること。そこがサスガ宮藤官九郎だと思わせます。脇役が面白いドラマは絶対にいい
ドラマになります。
深夜枠ベスト3
3位 毒島ゆり子のせきらら日記 TBS 水 24:10 2位 その「おこだわり」、私にもくれよ!! テレ東 金 24:521位 ディアスポリス・異邦警察 TBS 火 25:28「毒島ゆり子」 新井浩文演じる小津さんのクズ男っぷりが良かったです。その小津に騙さ
れる主役のゆり子を前田敦子が好演。彼女、こういう騙され役は合っているのかも。
「おこだわり」 「山田孝之の東京都北区赤羽」と同じ作り方のフェイク・ドキュメント。「赤羽」
のときは見ているコチラもどう捉えていいのか戸惑いましたが、今回はわかっているので
大丈夫。とはいえ、ワタクシイチ押しの若手女優・松岡茉優ちゃんがあれだけディスられる
ってのは、なんか複雑。伊藤沙莉のあのガラッパチなキャラはいいですね。他のドラマで
使ってほしい。
「ディアスポリス」 舞台が新宿ってことなんだろうけど、話がけっこうバイオレンスに傾いて
いたので、もっと無国籍風に演出した仮想の新宿にしても良かったのかなと。
康芳夫は最初見たとき、内田裕也かと思いました。
主演男優賞
竹野内豊「グッドパートナー」
柳楽優弥「ゆとりですがなにか」
主演女優賞
優香「火の粉」
前田敦子「毒島ゆり子のせきらら日記」
助演男優賞
太賀「ゆとりですがなにか」
原田泰造「コントレール」
助演女優賞
小池栄子「世界一難しい恋」
安藤サクラ「ゆとりですがなにか」
新人賞
藤原さくら「ラヴソング」
舞台美術賞
「コントレール」撮影賞
「ディアスポリス」主題曲賞
感覚ピエロ 『拝啓、いつかの君へ』 「ゆとりですがなにか」
鈴木雅之 『泣きたいよ』 「コントレール」
SUPER BEAVER 『人として』 「その『おこだわり』、私にもくれよ!!」
総評
2016年4月期のドラマは全体的に面白いドラマが多かったように思います。しかし、ランキ
ング外のドラマについては、最終回まで見なかったものや2回程見てやめてしまったものが
ほとんどで、ワタクシの中では完全に二極化されていました。
「OUR HOUSE」は天才子役の芦田愛菜と、朝ドラ主演のシャーロット・K・Fを出しときゃいい
だろみたいな雑っぽさが見えてたし。「お迎えデス。」は、今なぜこのドラマを作らにゃいかん
のか狙いがさっぱりわからん。「私結婚できないんじゃなくて、しないんです」藤谷美紀クラス
がモテないとか、まるで説得力がないし。「早子先生、結婚するって本当ですか?」松下奈緒
が芸域を広げようとしたのでしょうが、ちょい苦しかった。「精霊の守り人」意欲は買いますが、
如何せん話数が少ない、続編があるようなのでトータルで見たいです。
深夜枠は相変わらずB級グルメドラマが作られてますね。「昼のセント酒」は趣向を変えた
つもりなんでしょうが、銭湯とグルメを一緒にしようとして、かえって中途半端になった感じ
がしました。戸次重幸がせっかくケツまで見せて好演したのだから、銭湯ウンチク一本に
絞って缶ビールを飲むくらいの話にしといた方がよかったのでは。
「ナイトヒーローNAOTO」黒島結菜ちゃんをもっと見せてくれれば、ワタクシ的にもっと評価
が高かったのに・・・。ワタクシの若手イチ押し女優その②.
てなワケで、7月期は「時をかける少女」に期待してます。

「水族館ガール」の澤部佑は、「あまちゃん」における荒川良々のイメージなんですよ、きっと。
「ビジュアル的にボーズ頭欲しいね」みたいなキャスティングで。

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先日、江戸文化歴史検定(略して江戸検)1級の同期会がありました。
ちょうどシーズンだというので、鮎料理をいただいてきました。
といっても専門店ではなく、今回は会長格のMさんがよく通っていらっしゃるという
和食のお店で、季節料理ということで鮎を出していただきました。

西新橋のお店「茶寮つくし」。
地下鉄の虎の門駅から歩いて2~3分のビルの2階です。


お造りや煮物なども出まして、鮎は焼き鮎に、写真の揚げ物と鮎めしでした。
この鮎めしが絶品で、おかわりをいただきました。
この日の鮎は長良川で獲れたものだそうです。
長良川の鮎漁といえば鵜飼いが有名ですね。この日の鮎もそうなのかな?
網かな?簗かな?
多摩川も戦前までは鮎の漁場として、とてもメジャーな川だったといいます。
現在でも「釣って釣れないことはない」程度には、鮎はいるみたいです。
ワタクシ、釣りは全くやりませんので、詳しいことは知りませんが。
江戸時代は、多摩川の中でも中流の日野辺りで獲れる鮎が一番美味しいと
いうことで、日野の鮎は名物でした。
「江戸名所図会」でも日野は鮎漁の様子が描かれています。
日野時代の歳さんや源さんも、きっとたくさん食べたことでしょうね。
日野でも鵜飼い漁が行われていたそうで、将軍も上覧されたとのこと。
しかし、日野の鵜飼い漁は長良川のように夜に篝火を焚いて船に乗った鵜匠が
鵜を操るのではなく、昼間に鵜匠も川の中に入って鵜を操る「徒歩つかい」でした。
長良川ほどショーアップされてなかったんですね。
安政4年(1857)4月には多摩川の羽村堰を視察にきた老中・阿部正弘の
一行が昼食に鮎を食べています。
「里正日誌」にはこの時の事として
「鮎猟有之候而御中飯御立」と書いてあります。
鮎漁を見て楽しんだ後にその鮎を食べたような書き方ですね。
羽村で阿部ちゃんが見た「鮎猟」も、鵜飼い漁だったのでしょうか?

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仙台で久しぶりに、学生時代の演劇仲間に会ってリフレッシュ!
しかし、その夜のプチ同窓会があまりに楽しかったからでしょうか。
東京に戻ってから、反動でしばらくダウナーになっておりました。
それでも、6月19日には「総司忌」に行ったり、2回ほど地元の公民館講座で
講義やガイドをする仕事を入れていたので、敢えて気持ちをアゲアゲに。
なんとか生体レベルを正常値まで戻しつつあります。
久しぶりに
「里正日誌」に戻りましょう。農兵の話です。
農兵の組織については
「隊伍仕法」というマニュアルが決められました。
さらに、組合の中でリーダーとなるべき人を選び、
芝新銭座にある江川家調練場で幹部教育訓練も行われます。
これは元治元年(1864)9月から11月にかけて48日間のことでした。
それについての詳細は、当ブログの2013年5月17日の記事に書いてあります
ので、ご参照ください。
「Let's農兵 隊伍仕法と新銭座調練場」
(クリック!)
さて、村の若き幹部候補生たちが訓練を重ねているその真っ只中、代官所の
手代・三浦剛蔵から手紙が届きます。
「 元治元子年10月、三浦剛蔵様より御手紙の写し
去年の冬、柏木氏(柏木総蔵)並びに私が廻村の上、先々代(江川英龍)の御遺志
である農兵お取立てが達せられたところ、何れも速やかにご承諾いたされ、今回は
砲術の稽古のためにご出府となったことは、公私とも大慶と存じています。
しかしながら、起居飲食はさておき、万端においてはさぞご不自由であると推察
申します。
右のことは、上には国家へのご奉公、下々の村々が永代無事でいられることの
根本と心得て、この上ともご修行ご出精をくれぐれも頼み入ります。
さて、そのご出府されてお留守のすなわち中、御父兄その他ご家族方のご心配も
ひとかたならぬことでしょう。
わずかとなった日数を滞りなく稽古でき、ご帰村になれば御家門のお喜びはこれまた
一段のことで、孝道の一端にも叶うことと申せましょう。
兼てお達しがあった通り、農兵お取立てとなりました上は、村々の何れも外国から
攻め込まれる心配もなく、家業に精を出し、子々孫々国へのお勤めを差支えなく
できますことは、すなわち国家への御忠節と存じます。、
何とぞ、みなさまには以後業前のごとく、いか程にご上達したとしても御身分を考え
謹慎遜譲を忘れずご家業に精を出してもらえれば、すなわち礼節と申すものです。
且つ、私どもよりお達し申しおきました御趣意を堅く守られることは、それこそ信用
を得ることになると存じます。
古来から今までを見ましても、相分かることです。
銘々身分の程を忘れることより、自然と家門は衰退を招く道理なので、王公より
下は庶民に至るまで、身に応じたそれぞれの忠孝礼儀信の道があるのです。
今さらいちいち申し上げなくても、各方々にはご承知と存じますが、智者も千慮に
一失ありと申すこともあります。
ことに農兵は村々の憂患を未然に防ごうと、遣わされるべき御趣意であり、身分を
忘れるような愚かなことは、各方万が一にもないように、また未然にお心がけして、
永く忠孝礼儀信の君子と呼ばれ、後々までも村々の言い伝えと残されるようにと
祈りまして、愚言を申し入れることです。
心の思いをお聞き取りください。 以上。
子 10月 剛蔵
三右衛門様 源五右衛門様 岩次郎様 弘次郎様
道太郎様 弥三郎様 恒吉様 一平様 」※「智者も千慮に一失あり」・・・賢い人でも多くの考えの中には一つくらいは間違い
があるということ
宛名となっている三右衛門以下の8名は、いずれも芝新銭座調練場に派遣された
農兵幹部候補生たちです。
下田三右衛門(田無村 名主見習い)
村野源五右衛門(砂川村 名主)
田村岩次郎(福生村 名主倅)
小川弘次郎(小川新田 名主倅)
志村道太郎(檜原村 組頭倅)
福田弥三郎(二俣尾村 組頭)
内野恒吉(蔵敷村 名主弟)
山本一平(檜原村 組頭倅)
時期的に見て、彼らが調練を受けている真っ最中にこの手紙を受け取ったことに
なります。
芝の調練は、江川の本拠地「韮山塾」と同レベルだったと云いますから、多摩の
農民にはかなりキツかったことでしょう。三浦は彼らに激励の思いを込めてこの
手紙を送ったものと思われます。
全体に丁寧な言葉使いで書かれ、とても気を遣っているように感じます。
後半では「訓練が上達したといっても農民の身分をわきまえるように」と、釘を刺
しておくことを忘れてはいませんが、江川家の悲願であった農兵策に協力して
くれた農民への代官所からの感謝状のように、ワタクシには見えます。
さらに、同じ10月。代官所手代の筆頭だった柏木総蔵からも手紙が届きました。
「 同子10月 柏木捴蔵様より御菓子を添えて韮山表より手紙の写し
上封 下田三右衛門様御始江 にら山より 柏木捴蔵
麁菓添
用紙駿河半切 爪書に有志の御方々へ 」なんと、手紙には「御菓子」が添えられていたようです。
封書は爪書(そうしょ)という装飾文字で書かれ、丁寧な様子がわかります。
「皆様には御堅固され欣喜を過ぎぬことでございます。さて、御憤発してこの程
御出府し新銭座に詰めて御修行されているとのこと、三浦剛蔵より申し聞いて
おります。そのことを承り、感謝し、且つ大慶の至りです。
何分にも御勉励し、追って教授方が廻村するときには手伝えるように、御熟達
できますことを祈ります。
これはすなわち、兼がね申し述べてきた通りそれぞれの場所での憂患を未然に
防ぐ元を立て、これを整え無事に産業を営めば、何に寄せても公儀のためにも
なり、国も村もうまくいくのです。
ここに添えた品ですが、御笑までに進呈いたします。
何分遠くにおりまして任務を果たせません。、心から当方も追ってなるべく手回
しをして、一日も早く江戸に帰り、お手並みのほどを一覧いたしたく楽しみに
しております。 匆々以上。
神無月3日 韮山御府 柏木捴蔵
下田三右衛門様 源五右衛門様 岩次郎様 弥次郎様
道太郎様 一平様 弥三郎様 恒吉様
御名前次第不同ご容赦
追って時下御愛護され、御銘々の御親父方へ厚くよろしくお伝えください。」元治元年の時点では、代官の英武は10歳を過ぎたばかりの子供ですから、
柏木は代官所のトップだった人物です。
その柏木が江戸の三浦から「農兵がんばってるよ!」との報告を受けて
わざわざお菓子を送ってくれたのですね。
これを読むと、江川代官所支配地域での農兵政策は
●代官所の悲願であったこと
●村々もこれを理解し協力的だったこと
●代官所と村の指導者層の間には、綿密な人間関係が築かれていたこと
以上のことが推察できます。
特に代官所の手代たちが、政策を成功させるために村々に気を遣っていること
が注目されると思います。
ところで、柏木さんが贈った菓子とはどんなモノだったのでしょう?
ちょっと、気になります。
三浦さんに言いつけて江戸で用意させたものでしょうか?
それとも韮山で用意したものを送ったのでしょうか?
江川英龍は「パン祖」の称号が与えられていますが、実際は天保13年(1842)
に当時江戸詰めだった柏木総蔵に指示を出して、長崎出身で製パン技術を
持っていた者からパン作りを学ばせたといいます。
つまり、代官所で製パンの知識があったのは柏木なのです。
柏木の作ったパンは兵糧の代りとなる乾パンが中心だったと考えられていますが、
柏木が英龍に出した報告書には「砂糖・鶏卵での味付け」も述べられているそう
で、菓子パンが作られていた可能性もあるようです。
柏木さんが自ら焼いた菓子パンを贈っていたとすれば、ちょっと微笑ましくも
感じますね。


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