「追記」を押してくれた方へ。暇つぶしです。
2014年テレビドラマ・オレデミー大賞発表!昨年一年間で、数えてみたらテレビの連続ドラマを101本見ていました。
再放送ではなく、全て新番組として「東京地域の地上波」で見ることのできた
ドラマです。
全話逃さず録画してまで見たモノもあれば、「コレ、やっぱワタクシには無理」
って数話で見るのを辞めちゃったモノもありますが。
その中でワタクシが
「面白かった!」と思った10本を選んで、ちょこっと感想を
書いてみようと思います。生意気言ってたらゴメンナサイ!
世間の評価とは全くカンケイなく!
あくまで
「オレ的なアカデミー賞」の
オレデミー賞です。
10位
信長協奏曲 フジ 月曜21:00 10月期
高校生が信長と入れ替わるという、いい意味で漫画らしい設定をコメディータッチ
で描いたところが良かったですね。時代考証や歴史ドラマ性を全く排除したところが、
かえって爽快で入り込めました。
ただ、ドラマ本編の中で完結させず、「続きが見たかったら映画でどうぞ」ってのは
いかがなモノかと。
ドラマの続編を映画で、ってのは商売としてアリだと思いますが、やはりテレビと映画
は別物です。これではドラマは映画の予告でしかなかったことになり、ドラマの地位を
自ら貶めたことになりはしませんか?
9位
素敵な選TAXI フジ 火曜22:00 10月期
映画「大木家のたのしい旅行・新婚地獄編」を見て、竹野内豊は絶対コメディーが
ハマる!と思っていました。ドラマでは「BOSS」でもコメディータッチの役をしてました
けど、イイ男ではなく三枚目をやって欲しかったので、そんなワタクシの希望を叶え
てくれた脚本のバカリズムに感謝です。
正直、最初の頃は手さぐりみたいな感じでイマイチでしたが、竹野内さん演じる枝分
がどんどん三枚目になっていくにつれ、面白くなってきました。いかにもスタジオセット
というタクシー描写も、いい意味でチープな世界観を出していて面白かったと思います。
8位
ペテロの葬列 TBS 月曜20:00 7月期
前年に放送された「名もなき毒」の続編です。小泉孝太郎はこういう「巻き込まれ型」
の人間をやらせるとピカイチですね。作品としては江口のり子の恐怖が存分に味わえた
前作の方が、ストーリーは分かりやすかったかと思います。
7位
若者たち フジ 水曜22:00 7月期
60年代に放送したドラマのリメイクってことで、全編に昭和の香りが立ち込めていました。
ストーリーや人物像はストレートで変化球は一切ありませんが、それだけにその人物の
内面を掘り下げることは、俳優にかなりの力量が求められると思います。
妻夫木聡の愚直なまでの家族愛や、満島ひかりの前身からあふれ出る不幸感、絶品。
他、瑛多、柄本祐、長澤まさみ、蒼井優などなど、ストーリーを楽しむというより、若手
俳優の演技を堪能するドラマでした。
6位
銀二貫 NHK 木曜20:00 4月期
「信長協奏曲」を除けば唯一の時代劇ランクインです。
時代劇は武士や岡っ引きや盗賊といった人が主人公の話が多いのですが、小さな寒天
問屋の丁稚が主役という着眼点が、まず面白かったです。しかも舞台が大坂ということで、
こういう時代劇もアリなんだよという、今後の時代劇の方向性を模索するヒントにもなった
ドラマではないでしょうか。
けど、寒天しか扱わない問屋って将来性はどうなの?
5位
隠蔽捜査 TBS 月曜20:00 1月期
誰も覚えてない?地味な警察ドラマがランクインです。
なにせ主役が杉本哲太と古田新太という、アラフィフのおっさん二人ですから華やかさが
皆無なのは仕方ないところ。
ワタクシが刑事・警察ドラマ好きというのがランクインの大きな理由なんですが、今年
のその手のドラマの中では、最も地に足の着いた脚本だったように思います。
4位
家族狩り TBS 金曜22:00 7月期
松雪泰子の眉間のスジが年々険しくなっていくように見えるのは、ワタクシだけで
しょうか。
猟奇殺人というワタクシが苦手なテーマですが、ミステリードラマとして楽しめることが
できました。たぶん、少しヘタレキャラな伊藤淳史からの視点が多く、それが緩衝材に
なってたからだと思います。主人公の松雪さんの視点ばかりだったら、こちらの眉間にも
スジが入りっ放しだったでしょう。
松雪さんの認知症の父親役で、声優としての活躍が多い井上真樹夫が出演していた
のも、ルパン三世やハーロック世代にとって驚きのキャスティングでした。
さて、いよいよ上位の発表です。
3位 紙の月 NHK 火曜22:00 1月期
映画化もされましたが、テレビの方は原田知世が久々に主演するというんで、注目してい
ました。夫の無関心から大学生に貢ぎ、大金持ちのセレブを演じ続けるイタイ女を見事に
痛々しく好演。 偽造証書作成に熱中する姿もまたイタイのですが、犯罪まで行かなくても
こういうイタイ事に依存してしまう瞬間てあるよな、と知世ちゃんを見てて思いました。
空気の読めない夫役の光石研が、ワサビのように効いてます。
2位 MOZU season1 TBS 木曜21:00 4月期
WOWOWとTBSの共同制作ドラマですが、ズルイっちゃぁ、ズルイです。だって、もう画面
が映画そのものですからね。お金相当かかってるでしょ。俳優陣も豪華です。
ストーリーは「陰謀モノ」で、ちょっとリアリティに欠けるかなと思うのですが、その現実
離れした世界観に吉田剛太郎や池松壮亮のキャラクターがピッタリとハマリましたね。
二人のキレッキレの演技は何でしょう?デーモン一族が憑依したのかと思いました。
珍しく香川照之が唯一、普通の人。
season2は地上波放送の前にWOWOWで見ましたが、地上波で放送することが決まって
たのなら、最初からそう言いなさいよ。
そして栄えある、最優秀作品賞は・・・
1位 BORDER テレ朝 木曜21:00 4月期
死者の姿が見える刑事という設定で、これはオカルトなのか?刑事ドラマなのか?と
中途半端に終わると思ったのですが、意外や意外、すんなりと入っていけました。
主演の小栗旬が、自分の能力に驚いたり狼狽したりせず、あるがままに受け入れて
しまったところに、かえって見ている側も世界観を共有できたのかもしれません。
小栗旬は静かだけれど、淡々としていない。上手い。
検視官の波瑠が着る解剖着、実際あんなにシースルーなものなのですか?
このドラマを1位に推したのはラストシーンの秀逸さ。
どんなに衝撃的な内容を連発しても、最終回は安定的着地点に下りてゆくドラマが
ほとんどの中で、このBORDERのラストシーンは敢てその風潮に逆らうかのような、
挑戦的内容でした。
再放送やソフト化を待っている方もいらっしゃると思うので、ネタバレはしませんが、
ワタクシは好きです。このラストシーン。こういったドラマももっと作ればいいのに。
惜しむらくは、BORDERとMOZUって放送枠が重なってたんですよね。どちらかが別枠
の放送だったら、両方もっと視聴率が伸びてたと思うのですが。
次に特別賞。これは深夜ドラマですね。深夜枠は予算も限られるでしょうから、別枠
扱いにします。でも、いい作品が多いんですよね。その中から3本セレクト。
闇金ウシジマくん2 TBS 木曜24:58 1月期
なぞの転校生 テレ東 金曜24:12 1月期
リバースエッジ大川端探偵社 テレ東 金曜24:12 4月期
テレ東の深夜ドラマって、なんでこんなに面白いのでしょうか?
時間帯として実験的なことができるからだと思うのですが、いっそのこと、コレをゴール
デンでやってみたらどうですか?テレ東なので、少々枠からハミ出たことをしても、みん
なクレームはつけないと思いますよ。
各個人賞もいっときます。
主演男優賞
三浦春馬 僕のいた時間 フジ 水曜22:00 1月期
主演女優賞
杏 花咲舞が黙ってない 日テレ 水曜22:00 4月期
永作博美 さよなら私 NHK 火曜22:00 10月期
助演男優賞
三上博史 明日、ママがいない 日テレ 水曜22:00 1月期
助演女優賞
水川あさみ 失恋ショコラティエ フジ 月曜21:00 1月期
新人賞
工藤阿須加 ルーズヴェルト・ゲーム TBS 日曜21:00 4月期
敢て作品賞の10本の中からは選びませんでした。
というか、個人賞が出たドラマは作品賞に入れなかった面もあります。
三浦さんは筋力を失ってゆく主人公に合わせて痩せてゆき、芝居に説得力を持たせ
ました。杏さんは個人的にファンです。永倉新八好きだし。あ、でも「花咲舞」は面白
かったです。「半沢直樹」の作り方を変えるとこうなるんだ、と思いました。
もう一人永作さん。他人と体が入れ替わるというストーリーは珍しくありませんが、
相手が親友であり、恋人は彼女の夫。さらに癌になってしまうという、こうして書いて
も混乱するような設定。ものすごく難しいお芝居だと思いました。男女が入れ替わる
より、同性で入れ替わる方がお芝居として難易度が高いですよね。
「明日ママ」は三上さんが前面に出てからが面白くなりましたね。あのドラマは魔王が
主役なのかもしれないと思わせました。相変わらずトリッキーな役作りで・・・。
水川さんは「東京スカーレット」で主演でしたけど、「ショコラティエ」の方が断然
良かったです。妄想に振り回され自らイタイと自覚しているキャラが見事でした。
はっきり言って、水川さんの芝居を見るためだけに「ショコラティエ」は見てました。
工藤さんは野球素人には見えませんでした。さすが公康氏の御子息!次は体育会系
以外のお芝居を見たいです。
主題歌賞
赤い公園「絶対的な関係」 ロストデイズ フジ 土曜23:10 1月期
ゲスの極み乙女。「猟奇的なキスを私にして」 アラサーちゃん無修正 テレ東 金曜24:52 7月期
美術賞
鼠、江戸を疾る NHK 木曜20:00 1月期
リバースエッジ大川端探偵社主題歌は深夜枠のこの2曲に。ドラマの主題歌としては、けっこう挑戦的な楽曲に
なるんじゃないかと思うのですが、ドラマの世界観にはピッタリでした。「アラサー
ちゃん」はドラマなのか?というご意見もありましょうが、そこは大目に見ていた
だくとして・・・。タイトルバックの作り方も良かったと思います。そこも含めて。
「鼠・・・」は、おそらく時代劇で初めて、史実に近い蕎麦屋のセットが出てきました。
それに1票。「リバース・・・」は探偵事務所に掛けてある歌川国芳の「相馬の古内裏」
のデカい絵が印象的でした。
自分でもこの結果を見て「あぁ、自分ってつくづく恋愛ドラマは合わないんだなぁ」と
思います。「この結果はないだろ」というご意見もございましょうが、あくまでも
オレデミー賞ですので。
今年も面白いドラマ、役者さんのお芝居に期待します!

「なんだー。このボタンちょっと押してみるんだな。うーん、なんだー。」


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